「真夏の無礼講2012」がなんと「週刊金曜日」に掲載されていました。
「真夏の無礼講 2012」は無事終了いたしました。
ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。
今回は、中沢あき・田中廣太郎セレクションによる映像のプログラム上映に加えて、福住廉氏によるトーク「真夏の限界芸術」、田中廣太郎・藤井健介氏によるVJライブ、The33(渡辺信之・森信哉)とThe Mannish Boysによるライブ、オブチカズオによる有機野菜販売と、すごい内容でした。
今後は、もっと激しく「無礼講」に邁進します。
中沢プログラム、ラインアップ!
さていよいよ明後日にせまりました、真夏の無礼講。
中沢プログラムのラインアップが決まりましたので、お知らせを。
私自身は現地参加できませんが、ぜひ後程感想など、Facebookなどでお知らせいただけましたら幸いです。
プログラムタイトル ”Legends, Myths and so on..../伝説とか、神話とか”
「昔々あるところに」というように、不定の時空間で語り継がれる物語は、しかし今もここそこに潜むのだ。
そんな物語性と共に綴られる3作品を上映。
”Spring: Ever: Again”
東海林澄子/ Emanuel Anthropelos|2012年|8分22秒|
「2011年3月11日、遠く離れた土地で、膨大な水に流されて行く日本の家屋の映像を目にしてから1年、故郷日本への想いと葛藤の中、私たち 人間と自然との関係をもう一度問いかける。」
”Lola/ What Loreley wanted to speak”
中沢あき|2010年|10分30秒|
「„Ich weiß nicht, was soll es bedeuten(どういうことかわからないけれど)”ドイツの詩人、ハインリッヒ・ハイネのこの名高い詩と共に、ライン川の古伝説の女性、ローレライは美しい髪と魅惑の歌声を持つファムファタールとして知られる。その歌声で船乗りたちを死に招く物語は、ロマンティックかつ神秘的で美しい…。いや、ちょっと待った!彼女だって歌うだけじゃない、もっとなにか言い分があったはず。現代の女性、ローラの話はローレライの話と交差しつつ、ローレライの歌の謎のベールをはがしていく。そこに現れるのは、男性の視点によって形作られたこの有名な表象の押さえつけられた感情と、社会が望む典型的な女性性である。」
"Die Wilderin vom Montafon"
Evamaria Schaller|2011年|22分|
「オーストリアの山中。強靭かつ野性的、危うげかつ美しく、存在そのものが伝説のよう。山の隠者であるその女は、この雄大な自然の内にいる。いや彼女こそが自然そのものであり、生命を奪う力を持っている。オーストリアに実在したある女性の話が、新たな物語として解き放たれる。」
田中廣太郎セレクション "S/T"
無礼講まであと10日ほどとなりました。
遅くなりましたが田中によるプログラムの詳細です。
"S/T"
協力:大島慶太郎
Wound Footage
Thorsten Fleisch/ビデオ/カラー/サウンド/6分2秒/2009
super8のファウンドフッテージフィルムを用いた作品。スクラッチや切り刻むことによって生じたノイズと
キャプチャ時に生じた別のノイズとが混在することに
よってアナログとデジタルの統一を図っている。
Backwash
田端志津子/ビデオ/カラー/サウンド/4分/2012
30000枚のカードを使ったストップモーションアニメーション。25分割された遊園地の乗り物の写真。初めに中心のカードから動き始め、
それに続いて他のカードも渦をまく順番で一枚ずつ続いて動いてゆく。
乗り物はらせんを描きながら上昇し一番高く上がった時を境に、
画面の中の時間の流れが前後二方向に別れていく。
Pockets
斉藤幹男/オリジナル16mm、上映ビデオ/カラー/サイレント/3分31秒(ループ)/2005
A4画用紙約2000枚にクレヨンで描かれた絵が、途切れることなく動き続ける、The old game of animated film to transform one thing in another, to heal the broken,
or to revive the Dead, is driven to a self-referential game constantly.
古いゲームのようにアニメイトされたフィルムがひとつひとつの物を変形させていく。壊れたものを治し、死んだ物を復活させる。永久に回る自己言及的なゲームである。(ルートヴィヒ・セイファース Ludwig Seyfarth)
Kaizer
田中廣太郎/ビデオ/カラー/サウンド/10分19秒/2006
皇帝パノラマ館で見ることのできる写真には、周期的に回転するその特性ゆえに一方映画は一度始まってしまったら、常に終焉を迎えるしかない。
また映画はそれ自身が視線を変えることの出来るメディアであるがゆえに
空間は変容する。 この作品においてデフォルメは歪みを意味するものではなく、
ミハイル・ヤンポリスキーの言うように運動の痕跡として保存される。
TOYOKORO
佐竹真紀/ビデオ/カラー/サウンド/14分/2012
実家が故郷豊頃町から引っ越すことになりました。私は10年間、ここで作品を制作してきました。
両親が残してくれた幼い頃の記録や、私が撮りためた日々の記録を元に、
過去の作品や、家族の記憶をしまい込む。
Thorsten Fleisch
1972年、コブレンツ(ドイツ)生まれ。学生時代父親のSuper8のカメラで初めて実験映画を製作。
後にフランクフルトでペーター・クーベルカから実験映画を学ぶ。作品はNew York Film Festival、
Ars Electronica、Transmediale、Ottawa International Animation Festival、Clermont-Ferrand Short Film Festival、
International Film Festival Rotterdam、San Francisco Film Festival、Videoexなどで上映される。ベルリン在住。
田端志津子
1972年札幌生まれ、東京在住。1999年より映像制作を始める。オーバーハウゼン国際短編映画祭など海外映画祭での上映多数。
現在、写真を使ったストップモーションアニメーションを中心に制作中。主な作品『three minutes out』『むすんでひらいて』『停止円』など。
斉藤幹男
現代美術・映像作家。1978年北海道札幌市生まれ。早稲田大学芸術学校空間映像科卒業、その後、フランクフルトのシュテーデル芸術学院卒業、マイスターシューレ取得。アナログ、 デジタル双方の魅力を引き出す映像作品、アニメーション作品の制作を行う。現在は、札幌市を拠点に国内外のアートイベントや芸術祭で作品を上映。また、市民を巻き込んだワークショップ形式の作品制作も積極的に行っている。
個展に、『The Pencil of Nox』(Gallery Anita Beckers、フランクフルト、2007年)、『Four Essentials of the Film』(Gallery The Old Ship、ロンドン、2008年)。
田中廣太郎
1979年、東京生まれ。映像作家、VJ、非常勤講師、など。
SVP2 (Spread Videoart Project 2)メンバー。
作品はイメージフォーラムフェスティバル、ロッテルダム国際映画祭、EMAFなど国内外問わず多数の映画祭で上映、受賞される。
佐竹真紀
1980年豊頃町生まれ。2005年北海道教育大学大学院修了。写真を使ったアニメーションを中心に制作。 “記録”と“記憶”の狭間にある世界を探究している。
25. Stuttgarter Filmwinter / Norman 2012、12th Paris Festival of Different and Experimental Cinemas/ グランプリ、ASK?映像祭コンペティション2009/ 大賞など。
『真夏の無礼講2012』
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