2005.12.07 Wednesday
アート&テクノロジーの過去と未来
これで終わりなのだろうか・・・
これが終わりなのだろうか・・・
そんなことを思いながらICCで行われている展示を見ていた。
周知の通り映画は静止している映像を連続して見ることによって
動きを知覚することができるのだが、歴史もあるトピックを連ねていくことによって
ある種の流れを捉えることができると言えるだろう。
今回の展示のパンフレットには「複数の潮流をたどりながら現在から未来へと向かっていることを概観できる」との記載があるが、私の見る限り過去から未来への流れはあまりにも断続している、と言わねばならない。
唯一その継ぎ目となっていたのは岩井俊雄だろうか。
映画前史のテクノロジーとブラウン管から放たれる電子によって運動の連続性を見せる展示は、
まさしく歴史の連続性を示すのにふさわしい作品と言える。
タイトルにある「過去と未来」と謳ったときに、過去と未来の二元論ではなく、過去から未来への連続性を見せなければならないし、当然それを意図しているはずなのだが、
過去と未来が分断された展示を見た私が「これで終わりなのだろうか」と思ったのは、今回の展示が過去と未来というよりは「過去と現在」に思えてならなかったからであり、その連続性が見てとれなかったからであろう。
これが終わりなのだろうか・・・
そんなことを思いながらICCで行われている展示を見ていた。
周知の通り映画は静止している映像を連続して見ることによって
動きを知覚することができるのだが、歴史もあるトピックを連ねていくことによって
ある種の流れを捉えることができると言えるだろう。
今回の展示のパンフレットには「複数の潮流をたどりながら現在から未来へと向かっていることを概観できる」との記載があるが、私の見る限り過去から未来への流れはあまりにも断続している、と言わねばならない。
唯一その継ぎ目となっていたのは岩井俊雄だろうか。
映画前史のテクノロジーとブラウン管から放たれる電子によって運動の連続性を見せる展示は、
まさしく歴史の連続性を示すのにふさわしい作品と言える。
タイトルにある「過去と未来」と謳ったときに、過去と未来の二元論ではなく、過去から未来への連続性を見せなければならないし、当然それを意図しているはずなのだが、
過去と未来が分断された展示を見た私が「これで終わりなのだろうか」と思ったのは、今回の展示が過去と未来というよりは「過去と現在」に思えてならなかったからであり、その連続性が見てとれなかったからであろう。
- コメント
- 「言語化できないくらいにならなければ」というのは視覚アートにおいては究極の理想かも。そうあるべきなんですけどね。少なくとも目指されるべきところは!
-
- 中沢
- 2005.12.16 Friday 07:08
- 私が訪れた時にも、すでに「LOVERS」は他の作品と入れ替えられていました。そのような意味では全ての作品、展示を見ているわけではありませんが、もう一度足を運ぶつもりなので改めてご報告できればと思います。
表現と技術、どちらに重きを置くということよりも、その力の掛け具合が作者によって異なり、そのような様々なレベルを持つ作品が今回の展示において混在することが、まだ見ぬ未来への徴となり得るのではないかと思っています。
いや、本当はこれまで述べたように言語化できないくらいにならなければ、というのは短絡的でしょうか。
そういえばICCの受付横にあったカフェが無くなっていました。
これは何を意味しているのか・・・ -
- 田中
- 2005.12.15 Thursday 23:57
- あ、いい忘れましたが、またしても「LOVERS」を見逃しました。7〜8年前に仕事で見に行けず、以来思い続けていたのに、、、。ところでやはり、終わりなんですね、ICC。正式なコメントはHPには見つからなかったけれども。あの署名運動はどうしたことやら??意見を送ったけれども未だ反応なし。。
-
- 中沢
- 2005.12.14 Wednesday 02:44
- 作品、展示と共に見ることができないので確かな意見は言えませんが、連続性が見えなかったということは、厳しくずばりと言ってしまえば、メディアアートの未来性が見えなかったということでしょうか?ICCの展示に限らずですが、メディアアートというジャンル(と言ってしまっていいかもためらう)が特に近年迷走状態のような気がしますので、それが見えてしまったのかしら、と想像してしまいました。作品そのもの、作家その人について、というより、メディアアートという概念やら言葉やらジャンルを作ってきた批評家なり、キュレーターなり、周囲環境に問題がある気がします。アートという概念自体が元は技術ということからきているわけですが、ここでいうテクノロジーというものが技術を指すのであれば、結局それはアートの歴史というより、テクノロジーの歴史のみになってしまっているのかもしれませんね。でも現代においてアートは表現という意味合いの方が重いはず。となると、その表現性というか、作品の発するポリシーの発展が止まってしまっているのかも。新しいことを!という発想は新しい技術の開発のように思えます。そうではなくて、何を訴えるのか、ということにどういった技術が必要なのか、ということが実は歴史を切り拓いていくものだと思うのですが。とすると、メディアアートって工芸?テクノロジーの開発競争?と思ってしまったり。と、以上、まとまりなく思い付くまま綴ってみました。乱文失礼!
-
- 中沢
- 2005.12.14 Wednesday 02:41
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- ICCに行ってきた。 ICCに行くのはルアン・グルッパのアデ・ダルマワンと行ったとき以来だ。 あのときもこのぐらいの時期でこれぐらい寒かった。 英語も喋れない僕は無言で、ときたまジェスチャーで彼を案内したものだ。 『Passible Futures. Japanese postwar art
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