2006.07.31 Monday

市民ビデオの伝道師みたいです

 7月のこの時期、市民ビデオに関わるセミナーが続きました。
26日(水)は映像教育実践セミナーでした。
 小/中/高の先生を対象としたものです。ここでは、日本工学院の放送映画科で、僕が実際におこなっている映像制作の課題や、これまでに高校生と一緒に制作した際の手順などを公開しました。30人以上の参加者があり、学校での映像教育がますます必要性を帯びてきたのだと実感しました。参加した先生方はそれぞれの様々な水準の動機で参加されていて、質問の時間には「映像表現の評価」や「映像文法」という、映像制作体験から一歩踏み込んだ議論を望んでいる先生もいらっしゃることが解りました。後半では東京ビデオフェスティバルの入賞作品から、学校で制作されたものを幾つかとりあげ見ていきました。この時には、学校から発信されるビデオ作品の多様さを改めて感じました。

 29日(土)は朝から八戸に向かいました。八戸で活動を続けるミセスV6というグループが共催する形で、実現したセミナーです。TVFセミナーはこれまでにも毎年おこなってきましたが、TVFが主催し会場を作り集客するという形だったため、なかなか一般の方に広がることがないというのが大きな課題でした。今回はミセスV6の皆さんが、会場設営や集客を担当していただいたことで、様々な動機の沢山の方が参加されました。地元八戸工業大学の映画サークルの学生さん、高校生の女子生徒5人のグループ、学校の先生、8ミリフィルムの時代からあるアマチュア映像制作のクラブの皆さん、といった具合で、ものすごく幅のある皆さんでした。本当はそれぞれのニーズに合わせてお話しできればよかったのですが、どうしても網羅的な作品上映になってしまいました。しかし、第1部は「地域からの発信」第2部は「ビデオの新たな表現」という括りで作品をセレクトし、概ね満足していただいたようです。こういう形での開催がもっと広がるといいのですが。

 ところで、八戸セミナーの終了後にミセスV6の皆さんが食事会を設けて下さって、初めて「ふじつぼ」を食べました。あのどこの海にでも見られるフジツボの大きなもので、シュウマイくらいの大きさです。これはびっくりしました。実においしくて、ウニのような食感です。珍しいだけでなく本当においしい珍味でした。もちろん名産の「ホヤ」が美味しかったことは言うまでもありません。地元でいただくと、あの独特の臭みがあまり無くてスッキリとしています。鮮度の問題なんでしょうね。ご馳走様でした。
2006.07.25 Tuesday

TVF Cafeも始まりました

 7月22日(土)にTVF Cafeの1回目がおこなわれました。
以前にお知らせしたTVF Night Viewと連動する形で開催しました。TVF Cafeの目的は大きく分けて3つです。
1、これまでの東京ビデオフェスティバル入賞作の膨大なアーカイブを、各回のテーマで縦断し、時代と表現との関係をビデオ表現を通じて概観する。
2、入賞者や様々な活動団体、教員や映像研究者など、様々な水準で映像にかかわる方に集まってもらい、交流の場とする。
3、今後の映像制作または映像教育の展開のための学習の場としていく。
 1回目のテーマは「個の内面を描く」とし、2つのキーワード「複数の私」「私と私を巡る関係」を提示して、作品を見ていきました。作者の大木千恵子さんや佐藤均さん、川島功敬さんも来場し、第2部の交流会では映像制作について様々な質問があり、楽しい時間を過ごすことが出来ました。参加者の中には「自分を描いた若い人の作品は正直なところ分からないし、面白いと思われない」という正直な意見が聞かれました。そこを埋めていくことも、TVF Cafeも目的です。
 次回のCafeは8月26日(土)、Night Viewは7月28日(金)に開催されます。
 9月30日(土)、10月28(土)のCafeはSVP2との共催です。
2006.07.12 Wednesday

佐藤がとうとう狂ったという噂

先日ここでお知らせした、‘今年も『無礼講』を開催します’という案内の中で、佐藤博昭セレクションのタイトルを「激カワ着回しキャミ&ワンピ」(仮)としたところ、「インディペンデントビデオの世界に疲れた佐藤がついに狂った」という噂が一部に流布してるようです。タイトルは(仮)ですが、コンセプトは意外にうまく反映しているのかもしれません。これは、帰宅途中の電車の中で、雑誌の中吊りを見ていて感動してしまった時に考えたタイトルです。正確には2つのタイトルを組み合わせたものです。この言葉の無意味な力強さは何だろうと思いました。日本語としては徹底的に崩壊しているのに、確実に読者に届いている。しかも限られた語数でありながら、その記事には何が書いてあるのかが、分かる人には確実に分かっている。激カワでもエロかわでもいいのですが、コミュニケーションのために極限までそぎ落とされた言葉の、あまりにもばかばかしい響きに感動したのでした。危うく美しいとさえ思ってしまうところでした。我々のような映像を作っている人々は、ずいぶん遠回りしているのかもしれないなぁ、と思います。しかし、今回はSVP2のメンバーが、思い切った偏向を打ち出して、プログラムを作ってみてもいいと思っています。それは判る人にだけ届けるというような排他的なものではありません。もちろん、プログラムのコンセプトは、随時この場や、『無礼講』のパンフレットでお知らせします。一般的な日本語で。
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