2011.02.25 Friday

第3回恵比寿映像祭

 今日、2月25日に第三回恵比寿映像祭に行ってきました。
このところ、東京工業大学の仕事で久しぶりにビデオ編集の毎日で、なかなか観に行くことが出来ずにおりました。
今日観たプログラムは「ファウンド・メモリーズー引用と参照」「アナザー・ランドスケープ」と展示されていた映像です。
久しぶりに、実験映像に浸った感じが心地よく、たまにはこういう経験をしに行かねばと思った次第。
「ファウンド・メモリーズ」はトレーシー・モハット&ゲーリー・ヒルバーグの「Mother」と「Other」が面白いとは思ったものの、十数年前に高橋栄樹が作った「ハンフリー・ボガートとUFOが戦うビデオ」の方がいっそう面白いと思ってしまい、このプログラムの最後の作品だった「ナショナル・アーカイヴV.1」が圧倒的に面白くて、行って良かったなと思いました。何しろ映像そのものは、ヴェトナム戦争の際に戦闘機の機載カメラの記録映像で、ターゲットを示す円形のドットが画面の中央に現れる以外は、航空機からの映像と大差ない、見栄えのしない映像でした。しかし、画面にターゲットを示すサークルが現れる一方的な暴力性が、何の変哲もない風景に、俄に緊張感を与えます。次第に複雑になるBGMギターと相乗して、我々が見ている風景が、この小さなターゲットによって、取り返しがつかない、あるいはひたすら無意味な破壊をしつつづけたことを創造させます。
「アナザー・ランドスケープ」では西川君の新作「Tokyo-Ebisu」を見ることが出来ました。実験映画の雰囲気がぷんぷんしてよかったな。グリットで分割された駅のホームからの風景は、それぞれの小さな窓が時間差を記録していて、そのズレ具合が面白かった。
このプログラムは、続く田村友一郎さんの「Night Less」も楽しかった。ストリート・ビュウの映像ですべて構成された、作者不在の無責任な物語がとても興味深かった。H5の「ロゴラマ」に笑い、ジェームズ・ベニングがハンク・アーロンのベースボールカードを誇らしげに示すさまは、ヴェルナー・ネケスが自分のコレクションを丁寧に解説しているようで、楽しかった。こういうやり方もあるのだな、と素直に感心してしまいました。
ありがとう。恵比寿映像祭。一日しか観ていないけど。
 

2011.02.21 Monday

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